プロローグ

 皆さんは朝起きたときに、急に寒くなったなぁと思ったことがあるだろう。
それをこれから、暑くなる6月に感じることが出来た俺は喜ぶべきなのだろうか。
しかも、登校するときに風景が完全に変わっていたらどうだろう。
ど田舎に。
 そんな状況によく耐えたと思うよ。そんな自分に尊敬するね。
何しろ、我が家が本来の北高最寄りの駅の場所にあり、
住宅のあったはずの所は見渡す限りの田んぼになっていた
のを、だれにも助けを求めず一人で学校に来れたのだから。
谷口に聞くと、予想どうりの答えが返ってきた。
「頭、大丈夫か。」
我ながら恐ろしい予想をするものだ。
「この町の名前は何だ。」早く言え。
「こんなど田舎のどこが町なんだよ。熱あんのか。
雛見沢村を忘れたのか、どんな頭してんだよ。またハルヒ病か。」
ふとカレンダーを見ると、昭和58年とあった。
めまいがする。
ハルヒ病だ。
外ではひぐらしが鳴いていた。


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